臨済宗建長寺派 扇谷山 海蔵寺  
 
 
      
   
 海蔵寺は、JR鎌倉駅西口(江ノ電駅側)通称裏駅から歩いて20分、駅を出たら鎌倉市役所方面へ直進、紀ノ国屋が見える市役所前という最初の交差点を右に入る、この路を今小路(今大路)といい若宮大路の西側に並行した道となっています。途中、寿福寺、英勝寺を経て道なりに行った正面が海蔵寺です。扇谷山海蔵寺と号し、開山は心昭空外で開基は上杉氏定、本尊は薬師如来です。海蔵寺は鎌倉では有名な「お花のお寺」一年中花木を楽しめます。「花を求めてきてくださる方は、仏を求めてきてくださるのとおなじ」とご住職自らお手入れされています。海蔵寺の山門をくぐると石畳があり正面に本堂、左側に薬師堂、右手に茅葺の庫裏と鐘楼が見えます。本堂裏手には心字池があり、新しくなった書院も見えます。境内の光悦垣に沿ってしばらく行くと弘法大師が掘ったといわれる十六の井があり。また帰路、門をくぐると左手に鎌倉十井の一つ底脱ノ井もあります。   
宗派 臨済宗建長寺派
山号 扇谷山 (せんこくさん)
寺号 海蔵寺 (かいぞうじ)
創建 応永元年 (1394)
開山 心昭空外 (しんしょうくうがい) 源翁禅師
開基 上杉氏定
本尊 薬師如来
  寺宝 阿弥陀三尊来迎図板碑
みどころ・・・・・

   本堂は、龍護殿とよばれ、開山の「木造心昭空外坐像」が祀られ、狩野探信筆の「雲龍 山水の図」、藤原義信筆の「唐獅子図」があります。
薬師堂には、本尊の「薬師如来」、両脇侍と十二神将像が安置されています。薬師如来の腹部には薬師の面が入っていました。このご本尊には次のような話があります。

「啼き薬師」の伝説、山の中で毎夜子供の泣き声がする。源翁禅師が泣き声のするあたりを経を唱えながら掘ったところ墓が出てきました。袈裟をかぶせ合唱したところ子供の声は鳴きやんだといいます。翌朝再びそこへ行くと薬師の木造の面があったので薬師像を造り体内に納めた。以来「啼き薬師」「児護薬師」とも呼ばれるようになる。

また、このお堂には床はなく、土の地肌が見られるお堂として鎌倉でも数少ない様式が残されています。創建当時のままではないかと思うとまた思いが膨らみます。また見るだけでなくこのお堂は香りがとても良いです。

この薬師堂の光悦垣に沿って道なりに行くと突き当たりの左手の洞窟の中に「十六の井」があります。また鎌倉国宝館で見ることの出来る阿弥陀三尊の来迎図がはめ込まれていました。暗い堂内の下には弘法大師が掘ったと伝わる大きさ60cm位の穴が四つずつ四列で十六あり、ここから夏でも枯れることのない清水が湧いたため井戸といわれています。海蔵寺は最初は真言宗でしたから金剛功徳水といったこの水、白檀、麝香、丁子などの銘香を溶かして香水を得るための水汲み場であったかも知れないと、海蔵寺は水とも深いつながりのあるお寺でもあります。

海蔵寺には、もう一つ「那須の殺生石」の伝説があります。昔、宮中で宴が終わって夜中になると、急に御殿がゆらぎ出しあかりが消えました。狐が玉藻姫に化けていたのです。狐は東国に逃げ、天皇に命じられた武士の三浦義明は那須野でその狐を殺しました。それから数百年余り、この狐の魂が石になって人々を苦しめ、この石にさわると、人でも鳥でも獣でもみな死んでしまう。人々はこの石を「殺生の石」といって恐れていました。この話をきいた源翁禅師は、それを救おうと那須野原へ、見るとこの石の付近に骨が山と積まれていた。源翁禅師は経文を唱えながら「金づち」の形をした杖をもって石を一撃すると石は砕け、祟りがなくなりました。このことから、源翁禅師が使った「金づち」を今でも「源翁」というようになったと伝えられているのです。

「底脱ノ井」という「鎌倉十井」の一つである有名な井戸があります。
上杉氏の娘が尼となって修業のとき「賤の女が いただく桶の 底ぬけて ひた身にかかる 有明の月」と詠んだとも、平泰盛の娘千代能が「千代能が、いただく桶の底抜けて水たまらねば、月もやどらじ」と歌い、桶の底が抜けたことで禅宗で言う、「煩悩がなくなり悟りを開いた」境地を伝えている。
住所 鎌倉市扇ガ谷4-18-8
電話 0467-22-3175
交通 JR鎌倉駅西口より徒歩20分 
拝観時  9時半~16時
拝観料 100円
上記、時間や金額は変更・改定があります。
駐車場 寺専用駐車場海蔵寺手前左側
地図




              
 

        
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