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江ノ電極楽寺駅、江ノ電の昔ながらの面影を残す数少ない駅舎で関東の駅百選の認定駅です。切符切りがあった頃の木製の改札を出たら一度振り返って駅舎を見てみましょう。桜の時期、アジサイの咲く頃は一段と昔懐かしい風景がよみがえります。
そして駅舎の奥の方に見える茅葺の山門、そこが極楽寺です。
駅から左に出て赤橋を渡る。右に導地蔵堂、ここを左に折れた右側に極楽寺があります。
極楽寺は、執権北条義時の三男北条重時が建立した寺です。それより前には藤沢とか深沢にあったといわれていますが、重時は忍性と相談して、狭い場所からこの土地へ移したのだといいます。
そして、重時の子の長時、その子の業時と、三代の力によって完成しました。完成した当時はとてもりっぱな寺で、七堂伽藍が備わり、塔頭が四十九もありました。また、十三重の塔や、その他二百七十以上の塔が寺内にありました。十三重の塔は大変高い塔で、いちばん上が遠くから見えたと伝えられています。塔の四方を守ったといわれる四ヶ稲荷というお稲荷さんは今でも残っています。そうした十三重塔や七堂伽藍のあったことは、極楽寺に残っている古絵図にはっきりと表されています。しかし、元弘三年(1333年)や建武元年(1334年)の戦いのため、焼けたり、こわれたりしてしまいました。また、数回の火災や地震のため、ほとんどがくずれて落ちて、今では塔頭であった吉祥院がただ一つ残っているだけになりました。(かまくら子ども風土記)
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宗派 |
真言律宗 |
山号院号 |
霊鷲山感応院 (りょうじゅうせん かんのういん) |
寺号 |
極楽寺 (ごくらくじ) |
創建 |
正元元年 (1259) |
開山 |
忍性菩薩 (にんしょうぼさつ) |
開基 |
北条重時 |
本尊 |
釈迦如来 |
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みどころ・・・・・
山門付近では、梅が咲き、桜が咲き垣根には、アジサイ、芙蓉
と季節ごとに出迎えてくれます。
茅葺の山門をくぐると本堂に通じる参道は桜並木です。ここから本堂を望む一直線の参道も以前は鎌倉石で特徴的なものになっていました。
本堂前の境内中央に樹齢不明ですが鎌倉でも古木で有数な百日紅が目に入ります。満開時の百日紅の花も見事ですが、しっかりした幹、その形はまさに百日紅らしさを見せつけています。
客殿前には「極楽寺の井」があります。山門前を掘り起こした時に発見された井戸です。鎌倉石を八段積み上げての大きなものです。ここで開山忍性菩薩が粥を施したと伝えられます。昔の人にとって憩いの井戸であったろうと思われます。
宝物殿(転法輪殿)では、国重要文化財を多数拝観することが出来ます。またこの宝物殿前には、八重一重咲分け桜といって、北条時宗公お手植えと伝えられ、現在の桜はその古株より発生したもの。一枝に八重と一重とが混生し、淡紅色のきわめて美しい桜で、一名「御車返し」と云う。
この桜は当地に存在する唯一のものになります。
極楽寺を開いた僧は忍性菩薩です。菩薩というのは、徳の高かった僧が、死後、天皇から賜る号で、忍性は、後醍醐天皇から賜ったのです。
忍性は姓は伴氏、大和国城下郡(現在の奈良県磯城郡)というところに生まれました。弘長年間(1261年~1264年)鎌倉に来て文永四年(1267年)に極楽寺に住んだのです。大変情け深い人で、施薬院(貧しい人に薬を施してあげるところ)を建て、困っている人を救ったり、病院を桑ガ谷(長谷)に建て、多くの人に情けをかけました。
それを裏付ける千服茶臼や製薬鉢が境内に残されています。
開山忍性菩薩が施薬悲田院、癩宿を設けた折に使用されたものと伝えられ、往古社会救済事業をなした極楽寺の貴重な遺品の一つです。
また、馬の病院を坂下に建て、動物もいたわりました。
そのほか忍性は土木工事にも力を尽くし、橋や道を直したり造ったりしました。「極楽寺の切通し」を造ったのも忍性だといわれています。
本堂の裏手の道に「左 忍性菩薩 北条重時 墓」と刻まれた
道標石があります。今は入れませんが、忍性菩薩の墓はその坂を上った稲村ヶ崎小学校の裏山にあり、高さ約3.55メートルの立派な五輪塔で、国の文化財に指定されています。
毎年4月の8日には、その忍性菩薩御廟も特別参拝できます。
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寺宝 |
本尊木造清凉寺式釈迦如来立像
転法輪印木造釈迦如来坐像
本尊脇侍木造十大弟子立像(国重要文化財鎌倉時代)
木造不動明王坐像(国重要文化財平安期)
木造文殊菩薩坐像(国重要文化財)
木造忍性菩薩坐像(国重要文化財)
他、密教法具類
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住所 |
鎌倉市極楽寺3-6-7 |
電話 |
0467-22-3402 |
交通 |
江ノ電極楽寺駅徒歩2分 |
拝観時間 |
9時~16時半 |
拝観料 |
無料 宝物殿拝観は300円(4/25~5/25・
10/25~11/25の火・木・土・日のみ開館)
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上記、時間や金額は変更・改定があります。 |
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地図 |
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鎌倉十三仏 十二番札所 大日如来
「武家の古都・鎌倉」の世界遺産登録資産の価値を示す重要な要素の一つになっています。 |
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主な行事
4月7日秘仏の本尊 特別公開
4月8日秘仏の本尊 特別公開
4月8日潅仏会では 忍性菩薩御廟も特別参拝できます。
(10時~15時)
4月9日秘仏の本尊 特別公開 護摩法要
この3日間は、ほか甘茶の接待も行われます。
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1976年の日本テレビのドラマ「俺たちの朝」で江ノ電極楽寺駅周辺が舞台に。 |
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