|
|
|
|
円覚寺の下車駅は、JR横須賀線北鎌倉駅、かつての北鎌倉駅は夏場のみ停車する臨時駅でした。降車は鎌倉寄りの車両からでないと長いホームを歩くことになります。下りホームの改札を出ると直ぐそこに円覚寺の入り口があり線路向こうには池も見えます。横須賀線開通時に境内は線路により分断されましたが小さな「偃松橋」(えんしょうきょう)の架かる白鷺池のある、ここも円覚寺の敷地の一部です。
本来、県道21号線沿いにある石垣が円覚寺入り口の冠木門があった跡で、この21号線も街道の頃は迂回していて、その道も残っています。時間のある方は、回り道になりますが駅舎のある改札口から出て目の前の県道を左折すると大本山円覚寺の石柱と下馬を促す下馬塔が立っています。ここからの入山をお勧めします。
円覚寺は、執権北条時宗が開基で、宋から招いた無学祖元が開山となっています。当初は、中国の万寿寺の伽藍配置を模した七堂伽藍・塔頭と42院の広大な寺院でしたが、たび重なる火災で焼失し、震災などで倒壊しました。江戸末期から明治にかけての総門・三門・仏殿・法堂跡・方丈など伽藍配置が残っています。
|
|
宗派 |
臨済宗 |
山号 |
瑞鹿山 (ずいろくさん) |
寺号 |
円覚興聖禅寺 (えんがくこうしょうぜんじ) |
創建 |
弘安五年 (1282) |
開山 |
無学祖元 (むがくそげん) (仏光国師) |
開基 |
北条時宗 |
本尊 |
宝冠釈迦如来 |
|
寺宝 |
本尊宝冠釈迦如来 |
みどころ・・・・・
全体の伽藍配置と杉木立は円覚寺の一つの特徴。山門(三門)には、花園天皇の宸筆と伝わる「円覚興聖禅寺」の額が掲げられています。唐様建築の特徴である二軒扇垂木には注目。正面の仏殿(大光明宝殿)には、禅宗様式の造りで、額の字は後光厳天皇宸筆の写しを掲げ、仏殿内を見上げると本尊の宝冠釈迦如来坐像が安置されています。天井には日本画家、前田青邨監修、守屋多々志揮毫による「白龍図」が描かれています。
続いて法堂跡で建物は無く、ここには杉木立が高くそびえ、右手にはヒメツルソバの群生が咲き人目を引きます。その先に勅使門がありそこをくぐると方丈の大木、ビャクシンと石造の百観音との出会いがあります。11月初旬に行われる「宝物風入」の時には方丈建物内に入ることが出来ます。建物の裏手には、心字池を配した方丈庭園も見所となります。
方丈の木戸を出た左手には妙香池があり運がよければカワセミの餌獲りが見れる穴場です。この池の岩が虎頭岩と言われています。ここの池を左に折れると、正続院の山門があり中門に続いて国宝の「舎利殿」があり、お釈迦様の歯の一部が納められていると聞いています。この奥には開山堂があり開山無学祖元の木造が安置されています。「宝物風入」の時には舎利殿前まで開放され、僧侶による舎利殿の説明も聞くことが出来ます。
正続院を後にして白壁を左に折れると佛日庵があります。北条得宗家(本家)の廟所で、開基北条時宗と貞時、高時の遺骨を堂の下に納めてあります。正面には時宗公の像が安置され、本尊宝冠釈迦如来を安置する本堂は廟所の左側、最近新築されました。庭には緋毛氈の縁台がいくつかあり、そこで抹茶がいただけます。側に茶室烟足軒も見ることが出来ます。3月中旬頃に咲く白木蓮は佛日庵にとても良く似合います。
円覚寺の山号は 「瑞鹿山」 。佛日庵の前に「白鹿洞」という小さな洞があります。創建開堂の日に無学祖元が説法をしていると白鹿の群れが山中から現れ法事に連なったのを見て、山号にしたと伝えられています。
一直線に並ぶ伽藍の周りには塔頭と呼ばれる僧侶の住居です。一番奥にある黄梅院はお参りとお庭やお花が見れる塔頭です。もう一つ見ておきたいのは、、弁天堂の前にある「大洪」鎌倉三明鐘の一つ、物部国光が鋳造した国宝の梵鐘です。また奥にある弁天茶屋から見る、東慶寺境内や右山越しに見える富士山(11月~2月)はここからならではの眺めです。弁天堂へは階段を上り下りすることになりますが、それだけのことはあると思います。
|
|
住所 |
鎌倉市山ノ内409 |
電話 |
0467-22-0478 |
交通 |
JR北鎌倉駅より徒歩2分 |
拝観時間 |
8時~17時 (11月~3月は16時まで) |
拝観料 |
大人300円 子供100円 |
駐車場 |
普通600円/時間 大型2000円/時間 |
|
上記、時間や金額は変更・改定があります。 |
HP |
http://www.engakuji.or.jp/keidai/ |
地図 |
|
|
|
主な行事
元旦より3日間 大般若祈祷会 方丈
2月15日 涅槃会 仏殿
4月 8日 降誕会(花まつり) 仏殿
10月 3日 開山忌 仏殿
10月 5日 達磨忌 仏殿
11月28日 弁財天諷経 弁天堂
|
|
小説に書かれた円覚寺
夏目漱石の「門」 総門
大仏次郎の「帰郷」 妙香池
川端康成の「千羽鶴」 佛日庵茶室烟足軒 |
|
|
|
|
|
鎌倉ナビ Landscape KAMAKURA |
|