初詣


鎌倉 鶴岡八幡宮
2008.01.05 10:00

<
小笠原流による蟇目>

蟇目
 (ひきめ) の儀は、歩射 (ほしゃ) 第一の儀式で、各式の最初に行われるものです。
蟇目鏑 
(ひきめかぶら) という、朴 (ほう) の木または桐木を刳り貫いて中空にし、
先に眼と呼ぶ穴を空けた長さ15cmほどに作られたものが先についている矢 (鏑矢) を一本だけ射ます。
中空の鏑に穴が空いていることから、矢を放つと風を切ってとぶときに空気が共鳴して、
「ヒュウ・・」というような鋭い音が響きます。この音によって天地四方の魔性退散を祈念するものです。


 

<蟇目の射手諸役>

◆ 的立役  
(まとたてやく)

  
  射手と共に中心となる重要な役。
    
射手と呼吸を合わせて的革 (まとかわ)
    に向かって観念を唱え、的革に魔性を集めて封じる。
    
射手の放った矢を矢拾いから受け、棒持して戻る。

◆ 矢 拾  
(やひろい)

    
放たれた矢を拾い的立役に渡す。

◆ 蟇目射手  
(ひきめいて)

    
式豹に則り魔性退散の蟇目鏑矢を射放つ。
    
小笠原流歩射の上位認許者で、宗家
    から許された者のみが執り行える。

◆ 手明介添え  
(てあきかいぞえ)

   
 射手の介添えとして、射手の弓と矢を棒持し、射手が韘 (ゆがけ) 射手がを着用すると
    弓と矢を渡して畳紙 (たとうしと)、中啓 (ちゅうけい) 扇子の一種)を預かる。
    射手が式退所に進むと所定の位置に着き、両手指建礼にて控える。
    
式が終わると再び弓矢を預かり、畳紙と中啓を射手に渡す。

◆ 替弓持 
(かえゆみもち)

    
射手の替弓を棒持する。

◆ 太刀持 
(たちもち)

    
射手の太刀を棒持する。
    控えているときは太刀を右脇に抱い込むが、射手が式退所に進むと手明介添、
    替弓持と共に所定の位置に着き、射手が引き終わって自席に下がるまで、右手
    で太刀を胸高の位置て゛水平に保つ。本身の太刀が下がらないように保持するの
    には修練をようする。

      戻る 次へ
(C) Copyright Ricky Aoyagi 1998-2008. All Right Reserved.