左義長神事

戻る 次へ
左義長神事
鶴岡八幡宮
2010.01.15

左義長(さぎちょう)神事の由来について
  古来わが国では、お正月に家々を訪れた歳神(としがみ)様が、
一月十五日の未明にはお帰りになると信じられて来ました。
左義長神事はその神々を送る火祭りです。
  鶴岡八幡宮の左義長神事は、家々から持ち寄られたしめ飾り・
松飾りの類を源氏池湖畔の祭場で円錐形に積み上げ、斎火(いみ
び)をもってお焚き上げ致します。
神事の起源については諸説ありますが、「徒然草」等には宮中で
「三毬杖(さぎちょう)と言う火祭りに関する記述がみられ、鎌倉
時代には既に行われていたようです。

   左義長は、宮中や神社の境内に限らず、一般に広場や畑、橋の袂
などでも行われますが、湘南地方では海岸で行われるものがよく知ら
れています。お焚き上げの火を「どんどや」と囃すことから「どんど焼き」
「とんど焼き」等と称し、その火で餅や団子等を焼いて食べると病気に
かかる事もなく達者で過ごすことが出来、左義長の火に身体を当てる
と若返るとも云われています。
  この様に左義長は、地方毎に固有の特色を有する民間の習俗とし
て伝承されてきた年中行事であり、鶴岡八幡宮の左義長もこれを受け
継ぐものであると云えましょう。
  様々な伝統行事が消えつつある中、素朴な先祖のこころを語り継ぐ
ものの一つとして大切に守り伝えたいと思います。
(鶴岡八幡宮社務所)
(C) Copyright Ricky Aoyagi 1998-2010. All Right Reserved.