閻魔縁日

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閻魔縁日
円応寺
2010.01.16

閻魔大王
閻魔大王 五、七日に出会う
地蔵菩薩の化身  国指定重要文化財  仏師「運慶」作と伝わる
「閻魔大王」は冥界の最高の王、総司令です。それまでの「四王」の取調べを記録した
「閻魔帳」の他「倶生神」「人頭杖」「浄頗梨の鏡」によって亡者の生前の「行い」を
取り調べます。「閻魔大王」は、その取調べの結果、亡者が次に「六道」(地獄、餓鬼
、畜生、修羅、人間、天上)の何処に転廻転生するかを決定する。
円応寺の閻魔大王は、現在、鎌倉十三仏霊場の第五番、「地蔵菩薩」として近在の信仰
を集めています。
閻魔大王の罪
「閻魔大王」は亡者の生前の「行い」を取り調べます。
「罪」ある者は地獄に落とし「苦しみ」を与えます。
亡者に苦しみを与えることは「閻魔大王」の罪となります。閻魔大王はその罪故、日に
三度、大王の前に大銅钁(だいどうかく)が忽然と現れます。するとそれまで従っていた
獄卒や亡者達が大王を捕らえ、熱く焼けた鉄板の鉤(かぎ)で大王の口をこじ開けドロド
ロに溶けた銅を口の中に注ぎます。
大王の舌や唇は元より喉から腸に至るまでただれきってしまいます。
その苦しみは亡者が地獄で受けるどの様な苦しみよりも苦しいと言われています。
閻魔大王の願い
閻魔大王が、全ての亡者を「天上界に」に送り、亡者に苦しみを与える事がなければ、
大王自身も日に三度の苦しみを得ることはありません。その事は大王自身よく分かって
います。しかし亡者が行った生前の「悪事」を知ってしまうと、どうしても許すことが
出来ないのです。その為多くの亡者を地獄に落とし苦しみを与えてしまいます。
是は、「閻魔大王」の「業」(ごう)であり逃れる事はできません。
「閻魔大王の願い」は全ての人々が現世に於いて「悪事」を成さず「良い行い」だけを
行う事です。全ての人々が「悪事」を行わなければ、閻魔大王も亡者を地獄に落とさず
にすみます。
「閻魔大王」も日に三度の苦しみを味わう事はありません。是が閻魔大王の願いです。

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